鍛金師・伊藤祐嗣さんの器



鍛金とは、金属に熱を加えて、叩いて伸ばすこと。
素材は、銅、真鍮、銀、鉄などさまざまです。



紀元前のメソポタミアに端を発する鍛金でつくるユニークな酒の器を
外房いすみのの工房からお届けします。




伊藤祐嗣(いとうゆうじ)略歴



外房いすみ市の金属工芸工房「spina pesce(スピナペッシェ)」主宰。

1961年、東京生まれ。

東京藝術大学美術学部工芸科卒業。同大学院鍛金専攻修了。
87.89年、イタリア政府給費留学でフィレンツェで彫刻を学ぶ。
藝大で非常勤講師を勤めたのち、95年から外房・大原で制作活動を開始。

年に数回の個展を軸に、内装の仕事も手がける。

得意料理はパエリア。




●作品はこちら
http://shukiya.ocnk.net/product-list/41


★銅鍋について

銅の鍋は直火でお使いください。IHには不向きです。

銅の熱伝導性は抜群で、熱の伝わりやすさはステンレスの10倍以上です。弱火でも熱全体にまんべんなく熱が行き渡り包み込むように加熱するので、煮込み料理などが焦げ付きにくく、美味しくできます。

銅は酸や塩分に反応しやすいので、鍋の内側には錫(すず)が引いてあります。錫は融点が低いので、空だきは絶対にしないでください。まだ、やわらかく傷つきやすいので、金属のヘラやタワシはなるべく使わないでください。

もし錫が剥げてしまった場合は、引き直しを承ります。早めに修理をした方がきれいに仕上がります。

調理したものは、鍋に入れたまま長時間保存しないでください。また、使い終わった鍋は、洗ってよく乾かしてから、なるべく湿気の少ないところに保管してください。

外側は磨けばピカピカになりますが、銅の生地の色は不安定で、放っておくと表面に酸化被膜をつくり、十円玉のように変化していきます。磨かず使い込んだ銅の色も味わい深いものです。